
玉ねぎ
玉ねぎ(タマネギ)は、ヒガンバナ科ネギ属の多年草で、食用としては球根(鱗茎)部分を利用する野菜です。日本では一年草として育てられ、主に秋に苗を植え、翌年の初夏に収穫するのが一般的です。栽培しやすく保存性にも優れることから、世界中で広く栽培・消費されている代表的な野菜の一つです。

日当たりと土壌
玉ねぎは日光を好む作物です。日当たりの良い場所で育てることで、病害虫の発生も少なくなり、しっかりと育ちます。また、水はけが良く、肥沃な土壌を好みます。粘土質で水はけの悪い土壌では根腐れを起こしやすいため、堆肥などを混ぜて土壌改良を行うと良いでしょう。
植えつけ
一般的には、秋(9月下旬〜10月下旬頃)に苗の植え付けを行います。種から育てる場合、育苗箱などに種をまき、本葉が2〜3枚になったら畑に定植します。苗は根がしっかりと張るように、少し深めに植えつけましょう。
水やり
基本的に玉ねぎは乾燥に強く、過湿に弱い作物です。植えつけ直後と、乾燥が続くとき以外はあまり頻繁な水やりは不要です。春先(3月〜4月頃)に急激に肥大し始める時期には、土の乾燥に注意して水を与えるようにしましょう。
収穫時期
一般的に、翌年の5月下旬〜7月頃が収穫時期です。葉が倒れ始め、全体の8割程度が倒伏したら収穫の目安となります。晴れた日に収穫し、風通しの良い場所で数日間乾燥させてから保存します。
主な栄養素
硫化アリル(アリシン):血液をサラサラにし、血糖値の上昇を抑える
ビタミンC:免疫力強化、肌の健康維持に有効
カリウム:内の余分な塩分を排出し、高血圧やむくみの予防に
食物繊維:便秘解消や腸内環境の改善
利用方法
玉ねぎは、和・洋・中を問わずさまざまな料理に使える万能野菜で、加熱することで甘みが増すのが特徴です。炒めて肉料理やカレー、シチューなどのベースに使えるほか、生のままサラダにしたり、ピクルスやマリネなどの酢漬けにもおすすめです。

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